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2026年4月17日金曜日

ミツバチに与える花粉の適正量とは?

 こんにちは、丹羽です。


少し時期は遅くなりましたが、最近読んだ内容の中で実務的に役立つ「代用花粉の給餌目安」について整理しました。

― 群勢と栄養要求から考える給餌の目安 ―

はじめに

ミツバチの群を安定して成長させるためには、「花粉(タンパク質源)」の管理が欠かせません。

特に自然花粉が不足する時期には、代用花粉の給餌が群勢の維持・拡大に直結します。

一方で現場では、

「どのくらい与えればいいのか分からない」

という声も多く、感覚に頼ってしまいがちです。

本記事では、近年のミツバチ栄養研究(2020年代の論文・レビュー)を参考にしつつ、

実務で使いやすい形に整理した給餌目安を紹介します。

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ミツバチにとっての花粉の役割

花粉は主に以下の役割を持ちます。

・幼虫の発育(最重要)

・女王蜂の産卵維持

・若齢蜂の体形成

※糖(蜂蜜・砂糖)は主にエネルギー源として使われます

 つまり

花粉=体を作る材料

糖=活動エネルギー

という役割分担になります。

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成虫と幼虫で異なる必要量

ミツバチは成虫、幼虫では必要量が大きく異なります。

 

成虫

・約3〜5mg/日(花粉)


幼虫

・約125〜180mg


重要ポイント

幼虫が増えると消費量が一気に跳ね上がる

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本記事の計算条件

現場で使いやすくするため、以下の条件で統一しています。

・巣板1枚あたり

 成虫:約2,000匹

 幼虫:約1,000匹

・成虫:4mg/日 × 6日分

・幼虫:125mg/匹(総必要量)

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給餌量の基本式(6日分)

 

給餌量(g)

=(成虫数×0.024)+(幼虫数×0.125)

 これは約6日分の給餌量です

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巣板1枚あたりの目安(最重要)

結論だけ知りたい方向け

→巣板1枚あたり:約170g(6日分)


群勢別の給餌目安(6日分)

巣板枚数          給餌量

2〜3枚           約340〜510g

4〜6枚           約680〜1020g

7〜10枚          約1190〜1700g

 

蜂喜膏(500g)の使い方目安

※6日間隔で給餌する場合

群の大きさ         目安

〜3枚群          500gでちょうど

4〜6枚群          500gでは不足(追加必要)

7枚以上          1kg以上推奨

 

 ポイント

・小群:1パックでOK

・中群以上:分割 or 追加

⸻

 

給餌間隔の考え方

・約5〜7日に1回チェック

理由

・消費速度のバラつきが大きい

・過剰給餌によるロス防止

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実践のコツ

① 糖とのバランス

・花粉 → 体を作る

・糖 → 活動エネルギー

両方揃って初めて増勢

⸻

 

② 自然花粉との調整

・花が少ない → 多め

・花が多い → 減らす or 停止

帰巣蜂の花粉団子を見るのが最も確実

⸻

 

よくある失敗

・自然花粉を見ずに給餌

・与えっぱなし

・幼虫量を考慮しない

⸻

 

まとめ

・幼虫が増えると花粉需要は急増

・今の給餌が約3週間後の群勢を決める

※あくまで目安のため

環境・気温・群の状態を必ず確認してください

⸻

 

最後に

代用花粉は「補助」ではなく、

群勢をコントロールするツールです。

群ごとの違いを観察しながら調整することが重要です。


もし、「どの花粉を使えばいいか悩んでいる」

という方がいれば、

実際に使用している花粉の販売も行っていますので、よければチェックしてみてください!

https://api-beeblog.blogspot.com/2023/12/blog-post_39.html


2025年12月25日木曜日

蜂に優しいオールナチュラルホップの低温燻煙材 B-calm


みなさま、こんにちは^^

ミツバチ課 体力担当の松﨑です 

今回紹介する商品はこちら!


「B.Calm All Natural Hop Smoker Fuel」

 

この商品は天然ホップを原料とした、ミツバチにやさしい低温燃焼の燻煙材です!

 

「蜂に刺されたくない」というのは全人類共通の認識だと思います。

また「ストレスフリーな世界で、安心な暮らしをしたい」というのはミツバチ達の長年の夢だと思われます。

 

蜂には刺されず、ミツバチ達の生活の質を少しでも向上できたらなぁ…

 

そんな皆様に朗報です!

「できます!」

 

 海外の科学雑誌に掲載されたデータにおいて、『ホップの煙はミツバチの毒液の放出量を減少させる効果』『ホップに含まれる成分:ルプリンには鎮静作用があり、蜂を落ち着かせる効果』があると示唆されています。

 

ミツバチは攻撃する際に毒液を注入します。毒液には警戒フェロモンが含まれます。

この警戒フェロモンを仲間の蜂が感じ取ると、「敵が来た!」と戦闘準備に入り、騒がしくなります。その結果、人が蜂に刺されたり、群自体が騒いでしまい内検がしにくくなったりします。

しかし、毒液の放出量を減少させる効果が示唆されているホップの煙を使うことで、悩みの種を軽減できると考えられます。毒液の放出量を抑えるということは、警戒フェロモンの放出量が減少することにつながるからです。

 

✨実際にホップの煙と麻布の煙を比較した実験があります!✨

この実験ではミツバチに人口的な刺激を行った後、それぞれの煙を吹きかけました。すると、麻布の煙を吹きかけた時の毒液滴および警戒フェロモンの放出量は40%減少しただけに留まりましたが、ホップの煙を吹きかけた時は60%も減少したのです!

 また、ホップの煙を吹きかけたミツバチは、麻布の煙を吹きかけたミツバチよりも毒液滴および警戒フェロモンの放出量が有意に少なかったことが認められています!

※有意性があるとは、まぐれとかの偶然ではなく必然的に起こりうる・再現性が見込まれることを指します

 

また、この商品はミツバチにとっても優しい商品となっています。

麻布などの一般的な燻煙剤と比較すると低温で燃焼するため、ミツバチが受ける熱ストレスを低減することができます。ミツバチにとって生活の質を向上させるのにあたり、大きな一歩となるでしょう!

 

アニマルウェルフェアの観点からも、ぜひこの面白い商品をお手に取っていただけたら幸いです!

 

【使い方】

1.燻煙器内にペレットを入れる

2.着火剤をかける

3.火をつける

4.しばらく空気を入れ込む

5.ある程度燃えたら完成

 

※使い方動画を作成中


【おまけ】現場の声を聞いてみた!

このコーナーでは現場班が実際に商品を使用し、感じた感想を紹介します!

お買い求めの際、参考になれば幸いです^ ^

 

《特徴》

・独特な匂いがある

・200gくらいで2時間ほど煙が出る

・煙が低温であった

・蜂に落ち着いてほしい作業では適性がある。

煙を嫌がる感じは見られないため、「巣門の蜂を誘導して巣箱内に入れる等」の誘導系の作業には不向き

・味は苦くてまずい。人間が口にしていいものではない。

※当事者は特殊な訓練を受けております。危険なのでマネしないでください

 

《メリット》

・煙が麻布よりも長く出続ける

・脂が出ないので、燻煙器がベトベトになりません

・麻布と比較し、蜂の落ち着くスピードが早い

・麻布の煙を吹きかけすぎると蜂が騒いでしまうが、ホップの煙は吹きかけすぎで騒ぐことはない

・燻煙器の円筒部分に間違えて触れてしまっても、火傷するほどではない…

※個人差があります。危ないのでマネしないでください

 

《デメリット》

・着火しにくいため、ガスバーナーが必要(着火剤があるとなお良い)

・火が消えやすい

・傾けすぎると燻煙器の口部分からこぼれ落ちる

・ホップ燻煙材に直接火を当てないとならないので、火の継ぎ足しができない

2023年11月30日木曜日

ミツバチサミットに行ってきました!

みなさまこんにちは。

ミツバチ課の坂本です。

11月18日~20日に茨城県のつくば国際会議場で開催された、

ミツバチサミットに参加しました。

コロンバンさんのキャラクター、みっころちゃんと記念撮影

以前にこちらの記事(ミツバチサミット2023 11月18~20日つくばにて開催)で

ご紹介しました、ミツバチに関わる全ての人の交流を目指したイベントです。


私は3日間とも参加させていただきました。

最新研究の動向から、実践的な養蜂技術や学生さんの活動発表まで

毎日わくわくするお話をたくさん聞くことができました。

はちみつマルシェでは、ハリナシミツバチの蜂蜜を購入。

甘酸っぱいのに発酵臭は無く、初めて出会うおどろきの味でした。

アピと商品を共同開発中のトーホー工業様展示ブースもありました


仕入れたばかりの新しい情報を、さっそく川島養蜂場で試したい!

まだまだこれから寒くなるところですが、春が楽しみです。


ミツバチサミット実行委員会のみなさま、ありがとうございました!


2022年12月21日水曜日

謎の物質

皆様こんにちは。藪田です。

先日、ふとした謎が解けた瞬間がありましたのでここでこっそりと紹介したいと思います。

12月13日に中部・東海ブロック養蜂成年会に出席させていただいたのですが、その際に玉川大学の佐々木教授のご講演で花粉パンに関するお話がありました。

「花粉パンの上の層にゼラチン状の物質(ハチミツ)が塗ってあることがあり、これは花粉パンをより長期保存するためのものである」

ちょうどタイムリーなことに、別件の資料作成で前日に花粉パンの撮影を行っていて、その時に花粉パンの上にある謎の物質が気になっていました(下の写真がそれ。キラキラ光っている部分)。
この花粉パンが入った巣は冷蔵庫の奥から引っ張り出したものだったので、温度差で水分がにじみ出てきたものなのかなぐらいにしか思っていませんでしたが、まさかこんな画期的な、ちゃんと意味のある物質だったと知って感動しました。

それ以外にも本当に興味深いお話をいろいろと聞けて、日頃お世話になっている方々にもご挨拶ができたりと、あっという間の時間でした。

来年は養蜂産業振興会の講演会が1月~2月にかけてあります。こちらも私は出席する予定です。

今から楽しみで待ち遠しいです。

文章・写真 藪田
お問い合わせはアピ㈱TEL:058-271-3838まで
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2021年7月15日木曜日

みつばち!ぐんぐん!ケストースBee

皆様こんにちは。藪田です。

今回はミツバチが暑い夏をしのぐ上で効果的な餌の紹介をさせていただきます。

みつばちぐんぐんケストースBee

以前に当ブログでも機能性ミツバチ飼料「みつばちぐんぐんケストースBee」
という記事で紹介させていただいておりましたが、現在はリニューアルを重ね、以前よりもグレードアップした商品となっております。

この商品はミツバチに給餌するための液糖ですが、通常の液糖と比較して以下の点が優れています。

ミツバチの腸内環境を整え、健康な状態を維持できる

商品名にも入っている「ケストース」。こちらはオリゴ糖の一種なのですが、ミツバチがこれを摂取すると腸内に存在する善玉菌の数が増加します。また、それと同時に腸内に存在する病原菌の数は減少し、それによってミツバチの腸内環境が安定して個体としての生存率がUPします。

生存率に関する情報はこちらのチラシを見ていただきたいのですが、夏場(6月~8月)にケストース含有飼料を与えて実験した場合、与え続けて2ヶ月経過後の蜂の数(生存率)が砂糖水のみを与えた場合と比較して16%も増加しました。

ケストースとは

そもそも「ケストース」とは何か、もう少し深く掘り下げて紹介していきます。

ケストース、正式には「1-ケストース」は高い安定性を持つ素材であるため屋外での使用が可能であり、タマネギやアスパラ、蜂蜜中にも含まれる天然成分。三糖のオリゴ糖で、善玉菌(ビフィズス菌および乳酸菌)を増殖させる。ヒトや動物の免疫力を向上させることも明らかにされている⁽¹⁾

要するに自然界にも普通に存在していて、多くの生物に有用な効果がある糖と思っていただけると分かりやすいかと思われます。

食塩が添加されている

上記のケストースそのものの効果に加えて、もう一つ忘れてはいけないのがこちら。

実はリニューアルしたケストースBeeには新たに食塩が添加されているのです。この食塩というのはミツバチの産卵や幼虫の生育促進に繋がると考えられており、当社での予備実験でもその効果を実感しております。

上記の理由により生まれてくる蜂の数が増えるので、必然的に蜂群としての生存率もUPします。

結晶しにくい

冬場に液糖を長期間保管した際などにこの写真のように中身が結晶してしまい、使用できなくなってしまった経験はありませんか? こちらの商品はそのような状況下でもかなり結晶しにくい仕様となっております。

 豆知識 ※低温=結晶しやすいというイメージですが、実際は低温であることよりも1日の温度変化の差の方が結晶化につながりやすいです。なので、液糖を長期保管する場合は温度変化が少ない場所に置くことが1つのポイントとなります。


研究結果

これまでの研究結果で、特許の取得を1件完了しており、現在も2件出願中です。

【特許取得済み】
●ハナバチ用飼料 特許6266741号・・・食いつきの良さに関して

【特許出願中】
●ハナバチ寿命延長剤 特開2020-22401・・・健康増進に関して
●フリシェラ属細菌の菌数抑制剤 特願2019-234120・・・腸内環境の改善に関して


是非皆様もこの夏に使用してみて効果を実感してみてはいかがでしょうか?


[引用文献]
(1) 牧田玲奈 他.ミツバチだって「腸活」したい.養蜂産業振興会報.2020.No.4.p.23-25

文章・写真 藪田

お問い合わせはアピ㈱TEL:058-271-3838まで

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2020年5月18日月曜日

みつばち飼料ケストースの論文が雑誌掲載されました‼


こんにちは、坂本です。

この度、雑誌「昆虫と自然」5月号にケストースの機能性に関する論文が掲載されました。



「昆虫と自然」2020年5月号  発行:㈱ニューサイエンス社
 P28~32  
 
タイトル: プレバイオティクス「ケストース」のミツバチ健康増進効果 



ニューサイエンス社HP「昆虫と自然」5月号


オリゴ糖の1種である「ケストース」を含んだみつばち用飼料を与えたときに、
ミツバチ群にどのような影響が出るのかを検証した論文となっています。



実験でケストースを与えた群と、与えない群を比べると、
与えた群では
・腸内の善玉菌が増え、悪玉菌が減った
・ミツバチの体重が増えた
・ミツバチの寿命が延びた
という結果が出ています。

これらの結果から、ケストースをミツバチに与えることで
ミツバチの健康を増進するという結論になっています。

この研究から特許が一件取得済みとなっています。
( ハナバチ用飼料 特許第6266741号)
さらにもう一件も申請中です。
( ハナバチ寿命延長剤 公開番号2020-022401)


この実験で使われた、「ケストースを含んだみつばち用飼料」とは・・・
そう!
アピの「みつばちぐんぐんケストースβee」のことです!!




興味が湧かれたという方は、是非お問い合わせください。

関連ブログ↓
http://api-beeblog.blogspot.com/2017/01/blog-post_19.html

アピホームページはコチラ >>http://www.api3838.co.jp/apiculture/index.html

2019年12月16日月曜日

アピモンディア2019INカナダ/「研究編」


ブログ管理人/中野です。不定期シリーズ
「ミツバチ課の養蜂雑記 特別編成/アピモンディア2019」 
【ApiExpo編】https://api-beeblog.blogspot.com/2019/09/2019inapiexpo.html
【World Beekeeping Award編①】https://api-beeblog.blogspot.com/2019/10/2019inworld-beekeeping-award.html
【World Beekeeping Award編②】https://api-beeblog.blogspot.com/2019/10/2019inworld-beekeeping-award_25.html



戦略開発部/秦くんよりアピモンディアレポート最終回となる第5弾、
「研究編」届きました。秦特派員~ 長期間の連載ありがとうございました!!

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ゲスト記者の戦略開発本部の秦です。
アピモンディアに参加してから早くも3ヶ月以上過ぎてしましました。

本日は最終回「研究編」をお送りしたいと思います。

 

<自分の発表>

そもそもアピモンディアには、自分の研究を発表するために参加しました。研究内容は、ローヤルゼリーを初めて食べた時にアレルギーが起きる例の「謎」を解明したものです。

 

「アレルギー」というのは、ふつう身体が花粉などに触れて(曝露)、本来は病原菌などに対抗するための抗体が間違って害のない花粉にも作られてしまうこと(感作)が原因です。そのため、ローヤルゼリーをたくさん食べていたり、化粧品として使っていたりする人が、何らかの原因で誤ってアレルギーになってしまうことは、可能性としてはあり得ることなので、それほど不思議ではありません。

 

ところが、世の中にはなぜか初めてローヤルゼリーを食べた時にアレルギー症状が出た!という不思議な例が僅かですが報告されています。一度も食べたことないのに、なんで?という感じです。

 

これを解明するために研究をした結果、ダニなどにアレルギーがある人のごく一部の人が、ローヤルゼリーにもアレルギーを起こす可能性があることが分かりました。ダニに対する抗体がローヤルゼリーにも反応するためです(交差性といいます)。ローヤルゼリーの商品には「アレルギー体質の人はお控えください」と書かれていることが多いですが、その原因のひとつは「ダニに対する抗体がローヤルゼリーにも反応してしまうことが稀にあるから」ということだったのです。ごく一部の人だけだと思われますが、やはりアレルギー体質の人は食べるときに注意した方が良いのかもしれません。

 

このような内容を発表してきました。

 

発表の様子はこんな感じです。


 

<ほかの発表>

せっかくですので、個人的に気になった他の発表も少し紹介します。

 

・偽はちみつについて

蜂蜜への異性化糖などの添加に関する発表は複数ありました。アピモンディアが偽はちみつに関する声明を出したこととも関連するのでしょうか?偽はちみつを見つけるための汎用的な方法はないという話がありました。様々な方法、NMR、(LC-)EA-IRMS(元素分析 / 同位体比質量分析)、オリゴ糖分析、顕微鏡観察を組み合わせる必要があるということでした。なかなかイタチごっこが終わりませんね。

 

・ローヤルゼリーは、無自覚な過体重者への効果

ランダム化二重盲検プラセボ対照試験という、最もレベルの高いヒト試験をされていました。血中コレステロールの低下などが報告されていました。顕著な効果というわけでもなさそうでしたが、ローヤルゼリーを使った臨床試験はそれほど多くないので、貴重な研究結果だと思います。どうやら、論文にもなっているようです。


 

・ミツバチの健康における栄養と腸内細菌と育児蜂の影響

ミツバチの寿命に対する、餌の栄養と腸内細菌と育児蜂の有無の影響が調べられた非常に興味深い内容でした。一番大きいのはやはり餌の栄養だそうです。検討された中では蜂蜜+花粉>ラクトアルブミン群>スクロース群で影響が大きかったそうです。やはり、蜂蜜+花粉が彼らにとって一番適した餌ということでしょうか。その次に、腸内細菌叢の影響が大きかったようです。抗生物質で腸内細菌をダメにしてしまうと寿命の短縮がみられていました。育児蜂がいるかどうかは寿命には影響しなかったとのことでした。弊社が取り扱っている「ミツバチぐんぐんケストース」も腸内細菌からミツバチの健康をサポートするものなので、それが重要なことが分かってよかったです。しっかりと栄養を与えて、健康な腸内細菌叢にしてあげることがミツバチを元気にする秘訣なのかもしれません。

 

 

私が所属している研究所は、蜂産品がどうヒトの健康に作用するかに注目することが多いので、いつもそのような研究発表ばかり聞いていたのですが、今回は比較的違う分野の発表も聴講しました。ミツバチの腸内細菌の研究がこれほどされているとは知らなかったですし(他にもいくつもありました)、ミツバチの経済学とか生態学とかもありました。ミツバチに関わることが、学問的にも商業的にも分野を超えて議論されているのをみて、改めてミツバチとヒトとの関わりの深さを感じました。

 

今回でひとまずアピモンディア編は終了です。次回のロシア・ウファでのアピモンディア2021年は参加できるか分かりませんが、これからも研究成果の発信や世界情勢の情報収集ができればと思います。

 

全5回にわたりお付き合い頂きありがとうございました。

2019年10月25日金曜日

アピモンディア2019INカナダ/「World Beekeeping Award編②」



ブログ管理人/中野です。
不定期シリーズ

「ミツバチ課の養蜂雑記 特別編成/アピモンディア2019」 
【ApiExpo編】https://api-beeblog.blogspot.com/2019/09/2019inapiexpo.html
【World Beekeeping Award編①】https://api-beeblog.blogspot.com/2019/10/2019inworld-beekeeping-award.html

戦略開発部/秦くんよりアピモンディア便り第四弾、前回の続きとなります「World Beekeeping Award編②」届きました。秦特派員~ お願いします!!
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ゲスト記者の戦略開発本部の秦です。

アピモンディア報告の第4回は、前回に引き続き「World Beekeeping Award編②」をお送りします。

 今回はWorld beekeeping award(世界養蜂大賞)にどういう部門があるかを紹介します!

 前回も書きましたが、「World beekeeping award(世界養蜂大賞)」と聞くと、世界No.1蜂蜜が選ばれそうな気がします(私だけ?)。

しかし、実際には違います。エントリーできるカテゴリーはなんと50もあり、蜂蜜だけではなく、ミツロウのキャンドル、養蜂器具の発明、広告など様々なジャンルに分かれています。そもそも“honey” award蜂蜜大賞じゃなくて、“beekeeping”award養蜂大賞ですからね。すなわち金賞も50種あるということになります。

 

さっそく、どういう部門があるのかを見てみましょう。

 

<部門>

アピモンディアのウェブサイトににあったカテゴリー一覧を見てみると、4部門、19セクション、50クラスに分かれています。


 


           このようなページが6ページ続いています

 

部門は「個人部門」「企業部門」「アピモンディア部門」「カナダ部門」の4部門です。

代表して「企業部門」のセクションを見てみると、

企業の部-Gセクション:リキッドハニー

企業の部-Hセクション:セットハニー

企業の部-Iセクション:スペシャルハニー

企業の部-Jセクション:蜂蜜酒

企業の部-Kセクション:ミツロウ

企業の部-Lセクション:化粧品

企業の部-Mセクション:ディスプレイ

 

という風に分かれています(一部意訳しています)。セットハニーは結晶化したもので流動性がないもののことを指しているようです。スペシャルハニーはナッツ等を蜂蜜にいれた商品ですね。ディスプレイは展示の素晴らしさを競うセクションです。

 

さらに、各セクションにクラスが1~5ほどあるイメージです。例えば上記のリキッドハニーだとクラスが3つあり、色別にライトカラー、ミディアムカラー、ダークカラーとなっていました。

 

また、「個人の部」はほとんど企業の部と同じでしたが、化粧品がありませんでした。「アピモンディアの部」は、写真、出版物とビデオ、装飾と芸術、発明などのセクションもありました。「カナダの部」は開催国枠で、柔らかいセットハニー(Soft set honey)と貿易関係の何でもOK(ディスプレイでも情報でもなんでも)という2つのセクションだけでした。

 

このようにジャンルが細分化されているので、最大で50個の金賞受賞がありえるということにあります(実際には該当なしもあったので50以下でした)。

 

 

<結果>

受賞結果がアピモンディアのウェブサイトに掲載されています。


 

ここで注目したいところは、誰のどの商品が金賞を獲ったかではなく、そのエントリー数です。
見てください。こちらです。


 

 

どうでしょうか?かなり少ないですよね?全体でみると500ほどのエントリーがあるようですが、エントリーしたクラス別では個人の部の蜂蜜ですら30ほどです。「もしかした金賞狙えるんじゃない?」と期待できる母数です。

 

もし、金賞を受賞すれば、「World beekeeping award(世界蜂蜜大賞)で金賞を獲りました!」と宣伝できますね。個人的には、賞の名前は良いのに応募する人は少ない、かなりおいしい賞だと思いました。

 

ただ、前回も書いたように分析は厳しそうなので、それは考慮して事前に分析機関でしっかり行った方が良いかもしれません。それからエントリー費用もかかります。ざっと見た感じだと、クラスによって違いますが、今回は日本円で6,000円~25,000円くらいのようです(1カナダドル80円で計算)。

 

興味があればアピモンディア2019のサイトに英語ですが、詳しいエントリー方法が載っています。


※アピモンディア2019のサイトはしばらくすると閉鎖されると思われます。ご容赦ください。

 

また、次回のアピモンディア2021(ロシア、ウファで開催)のウェブサイトも既に立ち上がっていますが、World beekeeping award(世界蜂蜜大賞)の項目はまだ詳細はアップされていませんでした。チャレンジしたい人がいれば、こちらのページを定期的にチェックしてみてはいかがでしょうか?


 

 

今回はWorld beekeeping award(世界蜂蜜大賞)の部門について紹介しました。

エントリー数が意外に少ないことを書きたかったので、2回に分けてみました。

 

さて、次が最終回の予定です。次回は、第5回<研究編>をお送りしたいと思います。お楽しみに!