2019年11月16日土曜日

沖縄通信2019.11 トックリキワタ


  • ブログ管理人/中野です。
アピのミツバチ沖縄管理センター長、野口さんより不定期の沖縄通信が届きました。
トックリキワタ?!初めて見聞きしました!
岐阜はもう朝晩冬の寒さですが、さすが沖縄、写真の雰囲気は常夏感満載です!笑

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沖縄事務所近くの街路樹にトックリキワタの花が咲いたので
写真添付します。ミツバチも来てました。

原産地ブラジル パンヤ科
幹が途中で膨らんでいてトックリに似ているのでトックリキワタ
花が咲いた後、結実した実から綿が取れる。カカオの実に似ている。
幹にとげがありぶつかるとかなり危険…痛そう(なぜ街路樹に)
沖縄では、南米さくらなどと呼び観賞樹木として親しまれている。
※綿が飛び始めたら写真送ります。おばちゃんで綿を集めている人いますよ。
野口
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トックリキワタ
ミツバチの訪花
 トックリキワタの幹 トゲトゲ
トックリキワタの花

2019年11月15日金曜日

スムシ予防剤(セルタンB401)の試験結果

皆様こんにちは。

本日の担当は藪田です。

今回は、以前紹介したスムシ予防剤(セルタンB401)の試験結果を紹介します。


まずは試験内容の復習から。

【目的】
セルタンB401のスムシの予防効果を検証する

【方法】
試験①
セルタンB401を噴霧した巣碑としていない巣碑でスムシの発生状況を調べる。

試験区:噴霧した巣碑10枚
対照区:噴霧していない巣碑10枚
期間:2019/08/16~2019/09/30

試験②
既にスムシが発生してしまった巣にも効果があるのかを調べる。
←小さな幼虫には効果があるが、大きな幼虫には効果があまりないらしいのでそれに関して
  も調べる。

試験区:噴霧した箱
対照区:噴霧していない箱
※試験区・対象区共に100頭以上のスムシの老齢幼虫が発生しているものを使用
期間:2019/08/16~2019/09/30

こちらは試験開始時の写真です。
右側の4箱が試験①で、左側の2箱が試験②です。


以下試験結果の報告です。


今から箱を開封しますよ~ ドキドキですね!!!



まずは試験①から
試験区(噴霧した方)の写真


 

 !!!
なんと、全くスムシが発生していませんでした!

 
多少食い痕がある巣もありましたが、小さな幼虫達は皆このように死亡していました。


次は対照区(噴霧していない方)の写真 



!!!
試験区とは異なり、こちらは大量のスムシが発生しておりました!

こんな感じで中を見るともうスムシだらけです。
白い糸状のものは幼虫が出した糸で、いわゆる“スムシの巣”です。

拡大するとこんな感じです。
もうボロボロですね...






成虫も内部でたくさん発生していました。




次は試験②の結果です。

この2枚の写真はそれぞれ試験区(噴霧した)と対照区(噴霧していない)のものですが、
どちらもスムシはほとんど発生していませんでした。
試験①とは違い、こちらは試験開始時に既にスムシが100頭以上発生していたので、
この時点ではもう発生が終了してしまっていたのかも知れません...


但し、9月中旬頃に中を見た際は噴霧した方では幼虫はほとんどいなくなっていたのに対し
噴霧していない方ではまだ幼虫がちらほら見えました。ですので、噴霧した効果はあったの
かも知れません。これに関しては再度深く調べる必要があります。


【まとめ】

●セルタンB401を噴霧した巣脾ではスムシは発生しない。
 ←B401でのスムシの予防効果は非常に大きい。
●初齢幼虫だけでなく、老齢幼虫にも一定の効果がある可能性がある。


また、試験を行っていて、夏~秋に爆発的に増加したスムシの幼虫も10月にはピタリと発生
しなくなりました。ただし、生き残った成虫はそれ以降もちらほら飛んでいました。今年は10月に入っても夏のような気温が続いていたのに関わらずこのような消長であったので、幼虫の休眠は温度ではなく“日長”に左右されているのかも知れません。ちなみにスムシは冬場は繭の状態で休眠します。繭といっても、内部には蛹ではなく“前蛹”という動かない幼虫が入っています。


以上、セルタンB401の使用報告でした。
今回の試験は8月下旬~9月下旬というスムシの発生でいうと後期での試験だったので、
次は春~夏にかけての発生前期での試験も行っていきたいと思っています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。


文章・写真 藪田

2019年11月13日水曜日

“らくらく交配SP”が新しくなりました

皆様こんにちは。森田です。
園芸作物の交配用ミツバチ “らくらく交配SP” が新しくなりましたのでご紹介いたします。


“らくらく交配SP”とは当社の商品で花粉交配用のミツバチです。
イチゴ、メロン、スイカ、サクランボ、ナス、カボチャなど様々な園芸作物で活躍します。
ミツバチを専用のベニヤ製の箱に入れてお届けいたします。
そのベニヤ箱と梱包用段ボールが新しくなりまして取り扱いがさらに“らくらく”になりました。
進化した“らくらく交配SP”のらくらくポイントを紹介いたします。




【らくらくポイント その①】
蓋の天窓が大きくなって開閉がスライド式になりました。





天窓のサイズは旧型と比べて約1.7倍大きくなりました。
これにより輸送中の換気が良好になりました。
輸送はミツバチとって大きなストレスですので、それを少しでも軽減するためのリニューアルです。


【らくらくポイント その②】
エサやりがさらにらくらくになりました。


大きくなった天窓から糖液や花粉を与えることが可能です。
花粉は金網越しに食べてくれますのでエサやり時にミツバチに刺されるリスクを軽減します。
また花粉を金網に乗せた状態で天窓を閉めることができます。
ご使用になる際は天窓を閉めてください。
当社では糖液も花粉も取り扱っております。
上の写真 右側のハンバーグのような物が花粉 “天然花粉パテ 250g”で、箱の中に流し込んでいる琥珀色の液体が糖液 “みつばちぐんぐんケストースミニ 2kg”です。
らくらく交配SPと合わせてお買い求めください。


【らくらくポイント その③】
梱包用段ボールを取り外さなくても使用可能になりました。




上の写真のような状態で皆様にお届けいたします。
かわいいミツバチの絵が描かれた梱包用段ボールは取り外さなくてもご使用頂けるようになりました。
エサを与えることも可能ですし、天窓の開閉も可能です。





持ち運びもらくらく!になりました。





梱包用段ボールには輸送中にミツバチの出入口が不用意に開いてしまわないよなロック機構や、天窓が閉まってしまわないようなロック機構を備えています。
そして何より出入口付近に描かれたミツバチちゃんが可愛いです。

今回は花粉交配用ミツバチ“らくらく交配SP”について紹介いたしました。
もちろん肝心の箱の中身のミツバチは折り紙付きです。
自信を持って皆様にお届けいたしますので是非ご利用ください。

以上





















2019年11月6日水曜日

ビージム/BEE GYM 使ってみました①

ブログ管理人/中野です。
 
9月にブログアップしました、 「ビージム/BEE GYM 」
【フランスから養蜂器具入荷しました。】 https://api-beeblog.blogspot.com/2019/09/blog-post_12.html

直訳すれば「ミツバチの運動施設」ですが、なんと、この「BEE GYM/ビージム」 
ミツバチヘギイタダニ防除器具なんだそうです。
こんな形状と色です。
形状からは使い方の想像がまったく出来ませんが、取説やHP確認すると、ダニに寄生されたミツバチがビージムの形状を利用してグルーミングし、ダニを体から取り除く手助けをしてくれるとのこと。
???イマイチ、仕組みがわかりませんが、論より証拠。
早速試してみました。今回は予備試験的な感じですが、以下レポートいたします。 
 
 
①まず、中の様子がわかるようにアクリル巣箱にミツバチ付の巣枠をいれました。
②ビージムで落ちたダニがわかるように、ダニ計数用の粘着板を底に敷きます。
 
 ③巣枠の下、スモン口付近の底部分にビージムを設置します。(向きがあります。)
 ④ビージムを見て気になった子達が寄ってきたり、
  たまたま付近を通った蜂だったり・・・。ミツバチ達がビージムで遊び始めた・・?
⑤ビージムに水平に張られているピアノ線状の部分が背中側のダニをこすり落とす補助。
⑥垂直に立っているへら状の部分がお腹側のダニをこすり落とす補助。
⑦ビージムのHPでは自発的にミツバチが体をこすりつけてる動画もありました。
 ちょっと古いたとえですけど、吉本の寛平ちゃんのギャグ「かい~の!」をミツバチがやってる感じ  でした。笑
⑧アクリルケース内ではちょっと観察が難しく、そういったシーンは見られなかったですが、
  ダニが落ちて底を歩いてるところは見られました。
 

⑨まるまる1週間後、落ちて粘着板に付いたダニをビージム側半分と
  何もない側半分で計数してみました。
⑩ビージム側:約20匹のダニを計測

⑪反対側:約10匹のダニを計測
 
結果/感想
試験は2019.9.11~9.18に行いました。
まあ、まだ何とも言えないですが、ビージム近辺でダニがたくさん落ちていたという結果です。
当然、現状のダニ駆除剤アピスタン、アピバールとうまく併用してという事でしょうが、
最初にコレを見つけて、何のための道具か知った時の驚き、感心、感動はFLOW HIVE以来でしょうか。よくこんなもの考えて商品化したな~!!って。
 
ビージムは今後もミツバチ課で継続して試験していきます。
担当スタッフより随時ご報告させていただきますので、是非ご期待ください。
=2020.3.20追記=
【新!!薬を使わないダニ対策】 https://api-beeblog.blogspot.com/2020/03/blog-post_20.html

2019年11月1日金曜日

さよなら旭巣礎。

ブログ管理人/中野です。
 
ながらくご愛顧いただいておりました、
自社製造の巣礎(スソ)/旭巣礎(アサヒスソ)
今年をもちまして製造を終了することとなりました。
 
アピの巣礎作りは大正14年、旧・岐阜養蜂時代から
創業者・野々垣良三が手作りではじめ、
昭和47年に旧ソ連・モスクワで現・会長・野々垣孝が
自動製造機を購入した年から数えても47年という長い歴史があります。
 
海外巣礎とは違う、日本の気候にあった原料割合で抜群の使い勝手、
巣礎張りのしやすさ、巣盛りの良さなどから
「旭巣礎」の熱心なファンの方は今もたくさんいらっしゃいます。
しかし時代の流れで、現在は廉価な海外の巣礎が業界の主流となってしまい、
惜しまれつつも旭巣礎の製造を続ける事が難しくなってしまいました。
 
本日、最終ロットの製造日でしたので、
ミツバチ課から代表として私/中野が巣礎加工所のある
アピ本巣工場へお邪魔させていただき、巣礎製造スタッフの皆様と引退する巣礎製造機へ、
永年の慰労と感謝の意を込めまして、ささやかですが花束贈呈式をさせていただきました。
また今回最後の製造ですが、巣礎の製造工程も一から教えていただきましたので、
そちらもまた後日「旭巣礎が出来るまで」編で詳細レポートさせていただきます。
 
旭巣礎の製造は終了ですが、販売はしばらく続けさせていただきます!
来年2020年のカタログ出る頃には「さよなら旭巣礎。」キャンペーンを出来たらいいなぁ~と思っております。皆様、是非ご期待ください。
 
旭巣礎を製造しているのはアピ本巣工場です。

巣礎加工所入口

中に入ると、

想像以上に、

大きくて、

レトロで、

かわいい機械群たち。
昭和47年購入の初代マシーン。
オブジェとして保管されてました。
 
 
サプライズの花束贈呈式!
よろこんでいただけました。
今まで旭巣礎製造、ありがとうございました。
本当に大変で、職人技の必要な作業だという事がよくわかりました。
次回「旭巣礎が出来るまで」編にUPします。
https://api-beeblog.blogspot.com/2020/08/blog-post_14.html
 

巣礎製造機もお疲れ様でした。
ありがとう旭巣礎。
そして、さようなら。

ひろずきんちゃん/ビーフライ展示in千葉