2021年2月5日金曜日

ビーフライの羽化方法について

皆様こんにちは。

藪田です。

今回はこの時期に重要な授粉昆虫の商品であるビーフライを使用する上での注意点を紹介させていただきます。

ビーフライはお客様のもとへは以下のような形でお届けさせていただいております。


中身の様子。

パック1つには約1000匹もの蛹が入っています。

ビーフライは蛹での状態の配送となるためミツバチのように導入後すぐに受粉が可能な商品ではありません。ですので商品到着後はお客様側で羽化させていただく必要がございます。


以下、羽化をさせる上での注意点をまとめましたのでご覧ください。

羽化させるのに最適な温度は25℃前後


25℃前後(20℃~30℃の範囲内)
が最も安定的に、かつ迅速に羽化が可能な温度で、2~3日後に一斉に羽化が始まります。温度が10℃台になると羽化までに多くの日数を要するようになり、5℃以下の温度に長時間さらされるとでは蛹が低温により死亡してしまいます。逆に高温(40℃以上)にさらされた場合も蛹は死亡してしまいます。直射日光にさらすことも厳禁です。

ですので、ビーフライを効率よく使用していただくためにも蛹の状態での温度管理は非常に重要なポイントとなります。

商品が到着したら速やかに羽化させる必要がある


羽化の準備は商品が届き次第速やかに行っていただく必要がございます。25℃前後の環境である場合は自然に羽化してきますが、冬場での使用の場合は加温しない限り長時間の低温にさらされることとなります。6℃以上の温度があれば通常は死亡することはないのですが、低温状態にさらされる日数が多ければ多くなるほど蛹はどんどんダメージを受けてしまい、羽化率はどんどん悪くなっていってしまいます。

これは、ビーフライ(ヒロズキンバエ)の低温時の休眠は自然下では終齢幼虫の状態で行われるため、蛹の状態では長期間維持するのには向いていないためです。

蛹の状態はデリケートなので強い衝撃を与えてはいけない


蛹はその内部では幼虫(ウジ虫)の状態であった体の部分が成虫(ハエ)に変化するという非常にダイナミックなことが起こっています。それ故に強い衝撃には弱いです。ですのでパックを強く振ったりするのはNGです。

 注意 ※羽化させる際は必ずパックの蓋を外した状態にして、虫かごなどの広いケースの中にパックを入れた状態で行って下さい。蓋がされたままだと一斉に羽化した1000匹もの成虫がカップ内の狭い隙間でぎゅうぎゅう詰めになって死亡してしまいます。

上記のことを気を付けながら羽化の準備をしていただきたいところなのですが、そもそも25℃前後の温度を安定的にかけ続けることができる環境というものは案外周りになかったりするものです。

そんな時に役に立つのが弊社で販売しているBフライヤーⅡという商品です。この商品は冬季の寒い時期のハウス内でもAC電源さえあればビーフライを安定的に、迅速に羽化させることができる装置です。さらに、羽化したビーフライは装置に開けられた脱出口から自らハウス内へ飛び出していきますので管理も非常に楽です。



BフライヤーⅡの使用方法は弊社のYouTubeチャンネル内でも紹介いたしておりますので是非一度ご覧になってみてください。
BフライヤーⅡの使用方法(YouTube)

ビーフライ、BフライヤーⅡを購入していただいた場合、一緒にこのようなチラシ・使用マニュアルも同封させていただいております。


以上、ビーフライの羽化方法についてのご紹介でした。

文章・写真 藪田

お問い合わせはアピ㈱TEL:058-271-3838まで

APIホームページ
Webカタログ

0 件のコメント:

コメントを投稿