2022年9月1日木曜日

川島養蜂場のプロポリス事情

皆様こんにちは。

藪田です。

プロポリス。名前は聞いたことがある方が多いと思いますが、実際にその現物を見たことがある方は意外と少ないのではないでしょうか?

一口にプロポリスと言っても実はその種類には色々なものがあり、川島養蜂場でも私は2種類のプロポリスを確認しています。

今回はその2種類を紹介していきます。

川島産プロポリス①

2022年9月1日撮影

黒くてねちょねちょしたタイプ。

最も普遍的なタイプです。

このように円盤の窓が全て覆いつくされてしまうこともあるので、箱の掃除の際はかなり大変です。

あまり強くこすってしまうとアミが破損して中から蜂が漏れてしまう原因になってしまうので除去の際は慎重に行っております。

川島産プロポリス②

2022年9月1日撮影

こちらは先程のものと比較してもその質感や色が全く異なります。

非常に硬くパリパリしていて、ねちょねちょ感はありません。

ハイブリッド型

2022年9月1日撮影

ハイブリッドというのはかなり言い過ぎな表現なような気もしますが、このように先程の①と②両方が付けられている群もけっこうありました。

現場で作業している経験上、川島でプロポリスが特に多く付けられる時期は毎年決まっていて、6月と8月下旬~9月上旬です。これはちょうど梅雨や長雨、つまり雨の季節と同じになります。湿気で過酷な状況下の中、巣を守るための何かしらの行動が働いているのかもしれません。

また、興味深いことに、蜂が集めたプロポリスを野外にさらしておくと蜂がどんどん集まってきてそのプロポリスを必死になって集め始めます。プロポリスは匂いが強いので、その匂いにつられて集まってくるようです。

執着するのはプロポリス自体がミツバチにとってもいつでも取れるわけではない貴重な資源だからなのかなとも思ったりしています。
写真のピントの関係でかなりわかりずらいですが、この個体の後脚には集めたプロポリスが少し付いています。

 豆知識 ※花粉を後脚につけて巣に持ち帰った蜂はそのまま自分でその花粉を取り外すことができますが、プロポリスを後脚につけた個体はそれができず(ねちょねちょして取りにくいため)、他の個体に取ってもらうそうです。


参考として、こちらは花粉を後脚につけた個体です。
今回紹介したこれらのプロポリス以外にも、くすんだ緑色でさらにデカくてパリパリしているもの等もあり、沖縄で生産された蜂群にはそのようなものがついていることが良くあります。

(写真準備中...)

これらの違いは集めてくる植物によって変わると思いますが、実際にどの植物から採ってきているのかはまだ見たことがありません。非常に気になっています。

皆様の養蜂場のプロポリスはどんな色でしょうか?



最後にスズメガ界のアイドル、「ベニスズメ」の写真を載せて終わりにしたいと思います。
川島には以前紹介したドクロのスズメガ以外にもこんなピンクの綺麗なスズメガもいます。時々スズメバチ捕殺器にかかっていたりもします。

文章・写真 藪田
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